技術・製品

高機能16列マルチスライスCT 投入ー キヤノン

高い検査品質と直感的な操作を実現

「アクイリオン スマート」

キヤノンメディカルシステムズ(社長=瀧口登志夫氏、栃木県大田原市)は、高機能16列マルチスライスCT「アクイリオンスタート」の国内販売を開始した。同装置は高機能CTならではの高い検査品質や、直感的で高機能な操作を可能にしたほか、高齢患者に優しい技術を搭載し、患者と医療スタッフに新たな価値を提供する。

アクイリオンスタートは高機能CTならではの3次元任意断面での画像診断が可能となり、レントゲン検査ではわからなかった詳細情報が取得できるので、より小さな病変の検出や、がんなどの早期発見に貢献する。

大幅な低線量撮影が可能な新世代プラットフォーム搭載のガントリや、上位機種に採用している逐次近似画像再構成を応用した技術を標準搭載し、患者被ばく量を低減しながら正確な診断をサポートする。

また、CT検査に必要な一連の操作(患者登録、スキャン計画、X線照射、画像確認など)は、対話形式で次の操作をナビする『NAVI  Mode  +』により、直感的に検査を進めることができる。

検査の中で時間を要するポジショニングも、ガントリのボタンをひとつ押すだけで目的の位置までワンタッチでセッティングが可能となる。

一方、ガントリ開口径は最大クラスの780㍉㍍を採用し、患者に心と体にゆとりを与える。また、高齢患者のCT検査で問題となるアーチファクトを総合的に改善した。

アーチファクトの改善点としては、▽体内に金属が入っている患者に発生する金属アーチファクトを低減▽動いてしまう患者に発生するモーションアーチファクトを低減▽腕の上がらない患者に発生するアームアーチファクトを低減▽息止めが難しい患者でも安心の0・75秒高速ヘリカルスキャン--などの技術を搭載した。

そのほか、コンパクトなガントリ設計により、最小設置面積9・8平方㍍で、改修工事を最小限に抑える。導入時の課題となる設置スペースに関しても、レントゲンとの同室設置など、既存の検査スペースを最大限に活用できる。