QMS省令改正に向け「講演会」 ー 日縫協
PMDAの小川課長を講師に
日本医療用縫合糸協会(会長=小森一央氏)は、1月30日㈬午後5時30分から、東京・湯島の東京ガーデンパレスで、医薬品医療機器総合機構(PMDA)医療機器品質管理・安全対策部医療機器品質管理課の小川将仁課長を講師に招へいし「講演会」(テーマ=QMS省令改正に向けたQMS調査の具体的な対応)を開催した。講演会終了後は「新春賀詞交歓会」を開き、参加者らは新年の賀詞を交わし合った。
開会にあたり、小森会長は「本日の講演会では、医療機器業界で最も関心の高いテーマのひとつであるQMSについてご講演いただく。定期適合性調査などについて、有益なお話しがうかがえることを楽しみにしている」と語り、講師のPMDAの小川課長を紹介した。
講演会で小川課長は近いうちにQMS省令改正に向けたパブコメが出るだろう、と予測したあと「現行法が施行され、今年の11月で5年が経過するが、施行された当時を振り返ると、猶予期間が1年ある中、QMS省令の申請数が増え、平成27年度に申請が集中した。その数は今年度の3倍にあたる2400件の申請があり、月単位でみると5倍の月もあった。QMS定期適合性調査の申請期間は承認取得から5年ごとの期日の6か月前までとなっており、今年の暮れから定期適合性調査の申請が集中し、混雑することが予測される。申請は期日の間際に申請を出すのではなく、前倒しで出すことをお勧めする」と呼びかけた。
QMS定期適合性調査に向けての留意点については「前回調査で指摘された事項に対しては適切な対応、改善措置の結果の記録や、実効性の照査を実施し記録する、など是正措置を完了すること」と解説した。
QMS省令の要求事項を理解し、遵守するためのポイント(QMS省令の要求事項をベースに)としては、①作業環境②製品の清浄管理③製品工程等のバリデーション④滅菌工程のバリデーション⑤製品の保持⑥設計管理--の6条文を列挙。これら条文に対する管理監督状況の確認を求めた。
ISO13485の2016年版の要求事項では、⑴リスクに基づくアプローチ⑵プロセスの変更管理⑶プロセスのアウトソース⑷ソフトウェアの使用のバリデーション⑸サンプルサイズの根拠を伴う統計的手法⑹購買プロセス⑺無菌バリアシステム⑻識別⑼苦情処理--の9事項を挙げ、各要求事項の理解を高め、QMSの再構築の重要性を説いた。