業界団体

医療機器産業の発展へ ー 日医工

「2019新春賀詞交歓会」開催

日本医療機器工業会(理事長=松本謙一氏、東京都文京区、日医工)は、1月10日㈭午後6時から、東京・丸の内のパレスホテル東京で「2019年新春賀詞交歓会」を開催した。賀詞交歓会には会員のほか、来賓の国会議員や厚生労働省、経済産業省の担当官、友好団体役員ら多数が参加し、新年のあいさつを交わし合った。また、当日は賀詞交歓会に先立ち、午後4時30分から、スポーツキャスターの荻原次晴氏による『特別講演会』(オリンピック・パラリンピックと医療・介護)が行われた。

医機連の産業ビジョンを推進へ

松本理事長

賀詞交歓会の開会にあたり、あいさつした松本理事長は昨年10月に日本医療機器産業連合会(医機連)が5年ぶりに産業ビジョン『ソサエティ5・0を支える医療機器産業をめざして』を発表したことにふれ「昨年、バンコクに出張した際、同国の開発庁長官と対談し、技術開発や市場開発でビッグデータを活用するには個人情報保護法の壁があるが、日本ではどう対応しているのか、日本にはナショナルデータバンクがあるのかなど、いろいろな話をした。その時にふと、長官の部屋を見ると『ソサエティ4・0タイランド』というポスターが貼ってあり、なぜソサエティ5・0ではないのか、と尋ねると、それならばソサエティ1・0を知っているか、と逆に聞かれてしまう。1・0は狩猟社会、2・0は農耕社会、3・0は工業社会、4・0は情報社会と、ここまでは簡単にいくのですが、5・0は仮想空間と現実空間がフュージョンした云々というように少し長くなってしまうため、少し短く言おうと考えているうちに話題が変わってしまった。いずれにせよ、経済発展と社会的課題の解決を両立する未来社会ソサエティ5・0をめざし、皆さまと共に医機連産業ビジョンを推進して、医療機器産業を発展させていきたい」とユーモアを交えながら、抱負を述べた。

R―SUDへの取り組みを加速

また、R―SUD(単回使用医療機器の再製造)に言及しては「イノベーションの加速により医療費は上昇しているが、医療機器も医薬品のジェネリックのように安いものが出てくれば、あるいは何か医療費を下げる要素が医療機器にも出てくればと考えた時、R―SUDがそれにあたるのではないかと思う。日本病院会の方と話をしていると、再製造と再使用がごちゃ混ぜになっているところもある。現在、日本病院会からの要望とのすり合わせなど検討を重ねている。近いうちにR―SUDの新しい姿が現れてくると思うので、わが国の医療発展のためにも実現させたい」とR―SUDの普及に向け積極的に取り組んでいくことを表明した。

菅原衆議院議員
武見参議院議員
小泉衆議院議員

このあと、来賓を代表して、武見敬三参議院議員や小泉進次郎衆議院議員、菅原一秀衆議院議員、吉田学厚生労働省医政局局長、宮本真司厚生労働省医薬・生活衛生局局長、藤木俊充経済産業省商務・サービスグループ商務・サービス審議官、菊地眞医療機器センター理事長--らが、新年の賀詞を述べたあと、渡部眞也日本医療機器産業連合会会長の〝乾杯〟の発声で賀詞交歓会は開宴した。

会場では参加者らが新年のあいさつを交わし合いながら、にぎやかに歓談した。あっという間に時間も経ち、増田順副理事長の『中締め』で、午後7時30分過ぎに終宴となった。