『医療用機能・要素部品パビリオン』出展【日医工】
ものづくり企業が技術力をアピール

日本医療機器工業会(理事長=松本謙一氏、日医工)は5月31日㈭から6月2日㈯を会期に、神奈川県のパシフィコ横浜で開催された第93回日本医療機器学会大会併設展示会の「メディカルショージャパン&ビジネスエキスポ2018」に、『医療用機能・要素部品パビリオン』を出展した。
医療用機能・要素部品パビリオンは医療機器産業への参入をめざすものづくり企業が出品し、自社の技術力を来場の医療機器企業や医療関係者らにアピールして、その技術を医療機器の開発・改良に使ってもらうことを目的にしている。
パビリオンの開会式で、主催者を代表してあいさつした松本理事長は「当パビリオンは2011年から7年続けてきた。このことは誇りであり、皆さまのご

支援の賜物である。出品のものづくり企業は当初、東北地域と新潟県の企業を主体に構成していたが、現在では静岡県や群馬県など他県の企業も参加して広域連携で展示を行っている」と述べ、パビリオンに関わる各位に感謝の意を表した。
最近の医療機器業界の話題として、単回使用医療機
器再製造(R―SUD)に言及しては「昨年7月31日にR―SUDの省令通知が発出された。これを踏まえ、単回医療機器再製造推進協議会が発足し、私は初代理事長を拝命した。協議会には既存の医療機器企業に加え、異業種企業

や研究所、団体から入会の申し込みをいただいている。R―SUDは新たな産業として発展していくことを信じており、関連してパビリオンとしても成果が増大していくことを祈念する」とR―SUDという新たな産業振興とともに、ものづくり企業の重要性も増してくることを予測した。
次に、日医工の植竹強副理事長は「現在、医療の枠組みが広がっているとともに、薬機法の幅も広がってきている。特に情報関係の分野まで医療機器としてくくられるようになってきた。範囲が広がればチャンスも増えてくる。今日から3日間、皆さまの成果が必ず成功すると確信している」と語った。
このあと、松本理事長と植竹副理事長、山形産業技術振興機構の江口幸也産学官連携コーディネータ、宮城県産業技術総合センターの天本義己主任研究員――の4氏がテープカットを行い、パビリオンは開幕した。
会場には医療機器産業への参入をめざす一都8県(東京、秋田、山形、岩手、新潟、群馬、神奈川、静岡)から、ものづくり企業27社、3団体が出品。紹介された技術分野は樹脂加工や機械装置、金属加工、ソフト開発、表面処置、センサー・計測器、受託開発、プレス加工――など。
出展各社は医療機器や介護機器などの開発・改良に自社の技術を使ってもらおうと、実際に加工した要素部品・部材を展示し、高い技術力をPRした。また、パネルやノートパソコン画像で実際に加工している様子などを見せながら、高い技術力に裏打ちされた部品・部材であることを精力的にアピールしていた。