企業活動

手術室関連事業を強化 ー エア・ウォーター

8K内視鏡カメラを市場に投入へ

エア・ウォーター(社長=豊田昌洋氏、大阪市中央区)は、8K技術を活用した手術室関連事業を強化、拡大する。超小型・軽量の8K硬性内視鏡カメラを開発したカイロス(会長=千葉敏雄氏、東京都千代田区)の第三者割当増資を引き受け、株式の21・5%を取得した。さらに、7月31日付けで出資比率を80・1%に引き上げ、子会社化する。

カイロスは世界に先駆けて高精細な8K技術を用いた硬性内視鏡カメラを製品化している。8Kは2K(現行のハイビジョン)に比べ16倍の高解像度で、自然界の色が実物に限りなく近く表現できる広色域性や、速い動きもスムーズに捉える高フレームレート、明暗をくっきりと表現できる高ダイナミックレンジといった特徴を持っている。

現在、外科手術用内視鏡カメラの市場は2Kが主流だが、8K硬性内視鏡カメラの導入により、高精細で高画質な撮影ができるので、手術空間の視野が拡大し医師の負担軽減につながる。これにより、安全で正確な手術が可能になる。

今後、カイロスでは8K技術を眼科や脳神外科手術用の顕微鏡などにも応用した製品を開発していく予定だ。

エア・ウォーターでは、これまで手術室映像管理システムやシーリングアーム(天井吊りシステム)、術中カメラ、ICUベッド、小型手術鉗子、腹腔鏡手術用商材――などの周術期医療製品を取り扱ってきた。カイロスとの資本業務提携により、8K硬性内視鏡カメラと周術期医療製品との連携を図り、国内外の手術室ビジネスを強化していく。