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2018国際医用画像総合展 ー JRC

会期中2万2220人が来場

開会式でのテープカットの模様

日本ラジオロジー協会(代表理事=大友那氏、JRC)の主催で、日本画像医療システム工業会(会長=小松研一氏、JIRA)が運営する医療画像機器や周辺機器の国内最大規模の展示会「2018国際医用画像総合展(ITEM2018)」は、4月13日㈮~15日㈰の3日間を会期に、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催された。会期中、約2万2220人が来場し、連日にわたりにぎわいをみせた。

国際医用画像総合展は1988年以来、日本ラジオロジー協会が主催する『JRC大会』の一環として、日本医学放射線学会総会と日本放射線技術学会総会学術大会、日本医学物理学会学術大会の3学会と同時に開催している。毎回、3学会の多くの会員らが会場を訪れ、出展各社と技術的交流を図りながら、画像医療機器の最新情報を収集している。

総合展の開会式であいさつに立ったJRCの大友代表理事はJRC2018のメインテーマ『夢のような創造科学と人にやさしい放射線医学』に言及し、「今回のテーマはこれから、われわれが進んでいく方向を示すとともに、医療とは結局は人であるという、忘れてはいけない原点を示している。今日から3日間、JRCを満喫、堪能していただき、皆さまの今後の方向を考える『糧』にしていただきたい」と述べ、JRC2018の準備に関わった関係各位に感謝の意を表明した。

次いで、JIRAの小松会長は「今年の国際医用画像総合展は出展社数が昨年より6社増の167社、展示総面積が8933平方㍍の規模での開催となった。海外からはフランスや台湾、韓国などから8社が出展するなど、国際的な医療画像システムの総合展となっている」と盛大に総合展が開催できることを報告した。

来場者に向けては「会場にはラジオロジー関連各社が一堂に会しているので、医療画像システムや関連機器、ICTシステム、医療用プログラム――などの進展が著しい画像技術の一端を感じていただければと思う。また、会場内では災害リスク対応などさまざまな対策を行っているほか、休憩コーナーも用意しているのでご利用いただきたい」と語り、JRC2018の成功を祈念した。

このあと、大友代表理事と第77回日本医学放射線学会総会の今井裕会長、第74回日本放射線技術学会総会学術大会の錦成郎大会長、第115回日本医学物理学会学術大会の小口宏大会長、小松会長――の5人が、会場入り口前でテープカットを行い、国際医用画像総合展は開幕した。

会場では出展各社が画像医療機器や周辺機器の新製品や新技術を公開した。今回の展示の傾向としては、人工知能(AI)を画像診断に活用した製品やシステム、技術が数多く展示された。出展各社はAIによる撮影条件の最適化や読影サポートなどの技術を来場者らに積極的にアピールしていた。

各ブースでは画像診断機器などのデモンストレーションやプレゼンテーションが繰り広げられ、そのたびに黒山の人だかりができ会場は熱気であふれた。来場者らは画像医療機器や周辺機器の最新情報を得ようと、会場内を見て回り、目的の機器やシステムを見つけては説明員から詳しい解説を受けていた。