生産プロセス技術の強化へ【富士フイルム】
研究開発担う2つの組織を設立
富士フイルム(社長=助野健児氏、東京都港区)は、バイオ産業の研究開発を推進するため基礎研究から生産プロセス開発までを一貫して行う「バイオサイエンス&テクノロジー開発センター」(神奈川県開成町=先進研究所内)と、革新的なものづくり基盤技術や新規事業創出を支える生産プロセス技術などを開発する「精密プロセス技術センター」(神奈川県南足柄市=神奈川工場足柄サイト内)を設立した。
バイオサイエンス&テクノロジー開発センターは、バイオ医薬品や再生医療など広範な分野での細胞に関する研究者や生産プロセス開発者を集約し、細胞の基礎研究から製品の量産化技術開発までを一貫して行える体制を構築していく。
基礎研究段階から細胞に合わせた培養プロセスを開発して量産化までつなげ、バイオ医薬品や再生医療分野でのよりスピーディーで効率的な研究開発を実現していく。
一方、精密プロセス技術センターは、将来のものづくり基盤となる革新的な生産プロセス技術や、新事業創出を支える生産プロセス技術などを開発していく。
機能性素材を精細に反応させ、構造化・高機能化させる技術や、高機能を付与した塗布液をマイクロレベルで何層も同時に多層コーティングする多層精密塗布技術など富士フイルムの生産プロセス技術をさらに進化させ、従来の生産工程を変革する画期的な生産プロセス技術の開発に取り組んでいく。