第73回全国大会を熱海で開催【日本理化学硝子機器工業会】
「スリム&コンパクト」テーマに
全国の理化学硝子機器メーカーで組織する日本理化学硝子機器工業会(会長=中村剛氏、NRGK)は、9月6日㈯・7日㈰の両日、静岡県・熱海温泉「月の栖 熱海聚楽ホテル」で「第73回全国大会」を開催した。全国から会員や来賓を含め59名が参加し、硝子加工技術のさらなる向上を目指し、活発に意見交換した。
全国大会は通常総会も兼ね毎年開催され、その運営はNRGKを構成する6支部(仙台、東京、名古屋、京都、大阪、中国・九州)が輪番制で担当している。73回目の今回は東京支部が担当し企画・運営された。

通常総会は6日午後3時30分に開会。竹内信夫専務理事の司会で進行し、開会あたり、東京支部の池田高樹支部長は「これからも全国大会を無理なく継続できるように、との思いを込め、今回の全国大会は『スリム&コンパクト』をテーマに計画してきた。1日目は総会と懇親会、2日目は見学会ではなくセミナーを企画した」と今全国大会の概要を説明した。
次いで、中村会長は「昨年の全国大会は京都で、華やかに京都らしい全国大会を開催させていただいた。今年は東京支部が担当ですが、開催地は東京ではなく、ここ熱海の地での開催となった。熱海は地理的に全国から会員の皆さまが集まりやすく、大勢の方にご参集いただき非常に嬉しく思う。来年は大阪支部が担当し大阪で開催することが決定している。来年も皆さまのお顔を拝見できることを楽しみにしている」と述べ、全国から参加した会員らに感謝の意を表明した。

理化学硝子職人が毎年、一堂に集結
また「われわれは理化学硝子の職人の集まりで、この職人1人ひとりが硝子関連の色んな仕事に携わっている。硝子に携わる人間がこれだけいる、ということを非常に嬉しく思っている」と語り、理化学硝子業界の一層の発展を祈念した。
ここで、来賓の東京科学機器協会の富山裕明理事と、賛助会員のAGCテクノグラスの福澤達雄取締役コンシューマ本部長が祝辞を述べた。
このあと、通常総会での議事に移り、舞原利夫理事が「会員総数60名中、出席33名、委任状提出16名の合計49名」と総会成立定数を報告し、池田支部長を議長に議事審議に入った。
議事は令和6年度事業・決算・監査報告、令和7年度事業計画・予算など。事業報告と事業計画・予算を竹内専務理事、決算報告を宮原弘治常任理事、監査報告を中田俊郎監事が、それぞれ報告、説明を行い、原案通り承認、可決した。

次期全国大会は来年9月に大阪で
総会終了後は今大会を担当した東京支部の池田支部長から、次期全国大会(令和8年9月6日㈰・7日㈪、ホテルアウィーナ大阪)を担当する大阪支部の南聡朗支部長に、大会旗の申し送りが行われた。
夕刻からの懇親会では、海の幸や山の幸をふんだんに使った会席料理を堪能しながら、杯を交わし合い、硝子加工の技術談義に花を咲かせた。
研削研磨テーマに講演会を開催

翌日は午前10時からホテル内で、セミナーとして「講演会」と「東京理化学硝子器械工業協同組合・青硝会の活動報告会」が行われた。
このうち、講演会では講師に招へいした大阪公立大学生産技術センターの渡辺一功技師長が「研削研磨理論と安全およびその応用技術」をテーマに、渡辺氏が大学で取り組んでいる理化学・工学分野の硝子加工や、研削と研磨のそれぞれの特徴、砥石作業の危険性、平面すり技術――などの内容で約90分間、講演した。