寄稿

福岡県で「研修見学会」を開催【JMIAユースアップの会】

医療機器販売企業との商談会を追加

寄稿
JMIAユースアップの会
代表幹事  美濃島 正浩(美濃島工業)

研修会終了後のスナップ

日本医療機器協会の若手経営者らで組織するJMIAユースアップの会では毎年、研修見学会を行っております。今回は九州の医療機器販売企業との商談会を追加して、3月13~15日の3日間の日程で福岡県にて開催しました。

初日となる13日には博多駅前の福岡朝日ビルの会議室で㈱グループ二十一との商談会を行いました。グループ二十一は九州を中心とした中小医療機器販売会社の出資で設立された会社でグループ企業数は34社になります。当会からの参加は6社で各社の商品の紹介や、共同開発による新商品の開発の可能性を話し合うなど活発な商談会になりました。

商談会の終了後には懇親会が開催され、九州と東京それぞれの地域での医療機器業界の動向の情報交換などを行いながら懇親を深め、各社、今後のビジネスに繋がるきっかけになったことと思います。

2日目の14日は研修会と懇親会を行いました。この日から参加の5名を加えて11名となり、まずは集合場所の博多駅前で昼食を済ませ、研修会場の㈱プラッツのショールームへと向かいました。

研修会の内容は講師のスマイルストーン合同会社の代表の石橋弘人先生による、①拘縮(こうしゅく)ゼロ活動で見えてきた「日本の医療と介護の課題」と「海外との比較で分かる解決方法」②「経営とは目的・目標・手段の理解からはじまる」でした。

①では介護をするなかで発生してしまう被介護者の拘縮(関節が硬くなって動きにくくなる状態)について講義を受けました。被介護者に過緊張を与えるケアが拘縮を作るということで、ベッドの上で体を起こす際や車イスに移乗する際に人力で補助をする場合はしっかりと声かけをして被介護者の協力動作を引き出すことで過緊張にならないよう介護する、また、福祉用具(立位移乗機器や座位移乗用スライディングボードなど)を正しく使うことで過緊張を抑え、なおかつ介護者が腰痛にならずに介護できる環境を整備することが大切である。そのために先ずは福祉用具の知識を介護者に伝えていくことが大切だと学びました。

②では石橋先生が在籍していたPHILIPS社と㈱プラッツでの経験、そしてスマイルストーン合同会社を設立し経営するなかで感じたことについて講義を受けました。特に「経営理念や目的」を明確にした「目標」を設定し、その成功のための「手段」に対して人・物・金・情報を提供することが大切である。「理念や目的」「目標」「手段」が常に明確に把握できていないと顧客や従業員の信頼を得ることはできないという内容で、参加者それぞれの立場での今後のマネジメントについて改めて考える機会になる研修会となりました。

研修会後の懇親会を「一刻堂 春吉店」で行いました。福岡一の繁華街・天神と歓楽街・中洲のちょうど真ん中に位置し、那珂川の左岸、下町風情が残る路地にあるお店で水炊きを囲みながら気さくな定員さんとの会話も楽しみ、会員同士の親睦をより一層深める会食となりました。

3日目の15日は当会会員の㈱アトムメディカルヒューケアが参加している「第52回日本集中治療医学会学術集会」を見学し、参加者それぞれの企業の目線で新たな知識を得ることができました。

その後は博多駅周辺を観光し、各自帰路につきました。

今回の研修見学商談会を通じて、切磋琢磨する仲間と共に成長する楽しみを感じることができる活動になったと思います。今後もこのような企画をしてまいりますので、会の活動へのご協力、ご参加をお願い申し上げます。