業界団体

「第Ⅴ期みらプロ」スタート【医機連】

医療機器産業の未来を託す「人財」育成へ

「第Ⅴ期みらプロ」の第1回ワークショップ会場の様子

日本医療機器産業連合会(会長=山本章雄氏、医機連)は、医療機器産業の活性化と未来を託す「人財」の育成を目的に、5月30日㈮午後1時から、東京・本郷のフクダ電子ホールで「第Ⅴ期医療機器のみらいを担う人財育成プロジェクト」(みらプロ)をスタートさせた。

みらプロは医機連が2020年に立ち上げた若手「人財」育成事業で、医療機器産業の未来を見据えた政策提言力の向上などを目指していく。参加メンバーは医療機器企業の社員と行政(厚生労働省、経済産業省、文部科学省、PMDA、AMED)の職員で、20~40歳代を中心に約40名で構成され、業界と行政、医療関係者との人財ネットワークも構築していく。

松本最高顧問

第Ⅴ期みらプロの第1回開催にあたり、あいさつした松本謙一みらプロ最高顧問(医機連副会長)は「みらプロ開講にあたり、〝誰と〟〝何を〟〝如何に〟学ぶか――を考えると、みらプロの参加メンバーは民間と行政が半々で構成されているので、官民の枠を超えた人間関係が築ける。毎回、有識者による講義を受け知識の習得ができる。国内外の情報の受信力・発信力の研さんができる」とみらプロで学ぶメリットを説明した。

また、激動の時代だからこそ持続したい3つの心として、①利他の心②協調の心③ユーモアの心――を挙げ、「世のため人のためが〝利他の心〟で、一方で己さえ良ければよいとの考えはコンプライアンスに触れてしまう。〝協調の心〟は近年、テクノロジーの進歩も早いので、1社で開発に取り組むより、他社と協業して取り組むことも考える必要がある。〝ユーモアの心〟は心のゆとりにもつながるので、大事だと思う」と語った。

このあと、みらプロでは医療機器センターの中野壮陛専務理事が「産業振興政策と規制政策―未来から学ぶ」をテーマに講演した。聴講後、参加者らはグループごとに講演で学んだことを踏まえ、検討テーマに沿って討議を行い、各グループ代表が討議結果を発表した。

なお、第Ⅴ期みらプロは「持続可能な医療を支える医療機器の産業としての在り方―規制・患者安全・社会保障・国際関係の視点から考える」をメインテーマに、来年の3月まで計6回のワークショップを開く。6回目の最終報告会ではグループごとにメインテーマに対し、課題抽出と提案を検討し、成果を発表する予定だ。