業界団体

「適正使用支援ガイドライン」普及・推進へ【医器販協】

「新春賀詞交歓会」に約700名参集

多くの会員らがら参集した「賀詞交歓会」の会場

日本医療機器販売業協会(会長=山下尚登氏、東京都文京区、医器販協)は、1月16日㈭午後5時から、東京・丸の内の東京會舘で、会員ら約700名が参加して「2025年新春賀詞交歓会」を開催した。また、賀詞交歓会に先立ち、長年にわたり協会の役員・委員を務め、協会の発展に貢献した功労者5名の表彰式が行われた。

山下会長

賀詞交歓会で年頭のあいさつに立った山下会長はまず、自然災害に関連して「当協会の『大災害時の対応マニュアル』をより実行性、即応性のある内容に見直し、全国の会員ネットワークのさらなる強化を図り、医療機器の安定供給に取り組んでいきたい」と述べた。

昨年度にスタートした『適正使用支援ガイドライン』については「短期間で解決できる問題だとは考えていないが、われわれ販売業の体質改善や適正な価格転嫁に必要であると認識しており、関係する皆さまの協力をいただきながら、粘り強く取り組んでいきたい」と引き続き普及、推進に尽力していく考えを示した。

人材確保に向けた活動に関しては「販売業の紹介動画をリニューアルして、『業界PRマンガ動画』を作成した。医療現場の近くで活動している販売業の役割や使命を理解して、多くの若い世代にこの業界を知っていただきたいと考えている」と紹介した。

また『企業倫理啓発動画』を約10年ぶりにリニューアルしたことについては「内容は大変素晴らしいものになっていると自負している。リニューアル動画の撮影にあたっては、製販業の方にもご協力いただき、厚くお礼申し上げる」と謝辞を述べた。

医療機器産業の効率化の話題にふれては「厚生労働省の医療機器等製品のナショナルデータベースの構築にわれわれも関与させていただき、建設的な意見を述べたいと願っている」と明かした。

そのほか『逆ザヤ』については「販売業の立場でいうと、逆ザヤに限らず物価高騰などで、医療機関の経営が安定しないことには、債権の保全のために医療材料を売れない、安定供給ができない、という事態を懸念している」と語った。

このあと、来賓の厚生労働省医薬局医療機器審査管理課の高江慎一課長と、厚生労働省医政局医薬産業振興・医療情報企画課の水谷忠由課長、経済産業省商務・サービスグループヘルスケア産業課医療・福祉機器産業室の渡辺信彦室長の3名がそれぞれの立場であいさつした。

ここで、日本医療機器産業連合会の山本章雄会長が〝乾杯〟を行い、賀詞交歓会は開宴した。会場は全国から集まった多くの参加者で熱気を帯び、参加者らはグラスを傾けながら新春の賀詞を交わし合った。ひとときの歓談のあと、阿部篤仁副会長の〝中締め〟で散会となった。

表彰式での受賞者

なお、賀詞交歓会に先立ち行われた表彰式の受賞者5名は次の通り。
▽松本利光(元・ムトウ)=理事
▽野中治男(元・協和医科器械)=理事
▽山下秀樹(竹山)=企業倫理推進委員、公正競争規約委員並びに医療機器業公正取引協議会委員
▽手島賢二(ティーエスアルフレッサ)=継続的研修委員
▽鷹野寛(メディアスホールディングス)=継続的研修委員