血液浄化事業を譲渡【旭化成】
投資ファンド・インテグラルに565億円で
旭化成は完全子会社の旭化成メディカル(社長=四ノ宮健氏、東京都千代田区)が手がける透析・アフェレシス関連の血液浄化事業を、投資ファンドのインテグラル(社長=山本礼二郎氏、東京都千代田区)に譲渡する、と発表した。譲渡額は565億円。
旭化成メディカルが血液浄化事業以外に展開している生物製剤精製工程用ウイルス除去フィルターやCRO(医薬品開発業務受託)などのバイオプロセス事業に関しては、旭化成の100%子会社として設立する旭化成ライフサイエンス(東京都千代田区)に承継される。
インテグラルは出資会社を通じて旭化成メディカルに優先株式による出資を行い、旭化成は2025年4月に旭化成メディカル株式の80%を譲渡し、旭化成メディカル株式の保有割合を旭化成20%、出資会社80%とする。その後、27年4月に残余株式20%の譲渡を実施し、出資会社の株式保有割合を100%とする。
なお、株式譲渡後の旭化成メディカルの名称、所在地、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金、決算期の変更は予定していない。
旭化成メディカルの血液浄化事業は、透析・アフェレシス関連製品の開発・製造・販売で50年の歴史を持つ。透析領域でビタミンEを固定化したダイアライザーや、アフェレシス領域で難病治療に使用される血漿交換療法用のデバイス、患者の自己血由来の自己フィブリン糊を自動調製するクリオシールシステムなどを提供している。