鈴与とR―SUDで協業【サクラヘルスケアサポート】
医療費削減や医療資源の有効活用へ
サクラグローバルホールディングのグループ企業であるサクラヘルスケアサポート(社長=野島久美子氏、東京都中央区)は、鈴与(社長=鈴木健一郎氏、静岡県静岡市)と再製造単回使用医療機器(R―SUD)事業での協業を開始した。
R―SUDは医療機関から収集された使用済みSUD(1回限り使用できる医療機器)を、医療機器製造販売業者が適切に分解、洗浄、部品交換、再組立て、滅菌などの処理を行い、リバースエンジニアリングの技術を用いて、再び使用できるようにした医療機器のこと。
今回の協業では、サクラヘルスケアサポートが医療機関から使用済みSUDの収集に関する業務を行い、鈴与がSUD再製造事業の製造業者として再生部品の再製造を行う。
多様化する医療現場に応える院内業務の専門集団として院内業務の効率を高めてきたサクラヘルスケアサポートと、静岡県御殿場市にSUD再製造工場を持ち、徹底した品質管理のもと再製造を行う鈴与が協業することで、両社の実績を活かし持続可能な医療の実現に寄与していく。
欧米では2000年代からR―SUDの事業化が始まっている。日本では2017年から厚生労働省が「単回使用医療機器の再製造に関する制度」を施行し、18年には業界団体である単回医療機器再製造推進協議会(JRSA)が発足した。
R―SUDは医療費の抑制や医療資源の有効活用、医療廃棄物削減による環境保全――など日本の医療への貢献が期待されている。