米にヘルスケア領域の本部設置【旭化成】
医療機器など事業をグローバル拡大
旭化成(社長=工藤幸四郎氏、東京都千代田区)は、ヘルスケア領域事業のさらなる拡大に向け、新たにヘルスケア領域の本部を米国に設置した。これにともないヘルスケア領域の担当役員やスタッフは、米国ボストン郊外のマサチューセッツ州・チェルムズフォードにある同社の既存オフィス内に配置された。
同社のヘルスケア領域は、2012年にクリティカルケア事業を手がけるゾール・メディカル社を買収して以来、営業利益は3倍以上に成長した。現在、ヘルスケア領域事業は同社グループの売上高の18%、営業利益の約33%、従業員の23%以上を占めており、医薬品・医療機器の両事業をグローバルに拡大し、同社グループを牽引する成長ドライバーとなることが期待されている。
工藤社長は「米国は世界最大のヘルスケア市場であり、イノベーションの源泉でもある。ヘルスケア領域の本部を米国に設置することにより、当社はその成長をさらに加速させていく決意を改めて表明する。また、米国でのヘルスケア領域の当社プレゼンスを向上させることは、マテリアル領域や住宅領域にも相乗効果をもたらすものと期待している」と述べている。
また、ヘルスケア領域のリチャード・パッカー担当役員(専務執行役員)は「当社のクリティカルケア事業はもちろん、医薬・医療事業を含めたヘルスケア領域のガバナンスとマネジメントプロセスを変革することで、新しい事業運営へと前進する。ヘルスケア領域を日本国外で運営することにより、業界のトレンドを先取りし迅速に行動することで、競争力の維持が可能になる」と語っている。