企業活動

メディカル事業を強化【グンゼ】

形成・創傷領域の販売体制を強化

グンゼの子会社であるグンゼメディカル(社長=松田晶二郎氏、大阪市北区)は、研究から販売までを一気通貫する総合医療機器メーカーとして、国内における形成・創傷分野の販売チャネルを強化する。また、中国で新たに代理店による販売を開始し、既に販売している米国と合わせて販売体制を強化する。

グンゼは1993年に人工真皮「PELNAC」の国内製造販売を開始。創傷治癒のTIMERSコンセプト(傷を早く治すために必要な要因を具体的に示す戦略的概念)に基づき、創面環境調整向けの医療機器の取り扱いを進めてきた。

販売チャネルを強化として、国内ではPELNACをはじめ「ウンドクロス」(洗浄およびデブリードマン用のファイバーパット)などの形成・創傷分野向け医療機器の直接販売をしていく。これにより、販売だけでなく臨床現場に近いニーズを把握することで、新製品の開発につなげていく。

米国では2022年10月にバイオベンタス社と販売提携を開始し「セラジェネシス」(PELNACの米ブランド)として人工真皮の販売を行っている。

中国では22年10月にグンゼ子会社の郡是医療器材有限公司を通じて、珠海億勝医薬有限公司(香港)とPELNACの販売提携契約を締結し、今春から中国全土での本格販売を開始する。

珠海億勝医薬有限公司は熱傷や創傷領域で事業を展開する製薬企業。中国に43の営業拠点があり、取り引きがある病院数は1万900病院、薬局数は2130店。同社の主力製品bFGF(塩基性線維芽細胞増殖因子)とPELNACの組み合わせによる販売強化が期待される。