「医工連携マッチング会」【千葉県産業振興センター、日医機協】
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本郷でリアル展示商談会を実施
千葉県産業振興センター(理事長=中村耕太郎氏)は、日本医療機器協会(理事長=中島孝夫氏)との共催のもと、3月3日㈮午前10時から、東京・本郷の医科器械会館で「千葉県企業と医療機器メーカー等とのマッチング会」(展示商談会)を開催した。医療機器産業への参入を目指す千葉県のものづくり企業9社が出展し、自社の技術を医療機器へ活用してもらおうと、来場した医療機器製販企業に、自社の技術力を積極的にアピールした。
千葉県ものづくり企業が技術力PR
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マッチング会の「開会式」で、あいさつした千葉県産業振興センターの森文彦常務理事は「本郷におけるマッチング会を千葉県事業として実施するのは約7年ぶりとなる。直近で柏市の商工会議所が実施したマッチング会から数えても約4年ぶりとなる。それまでの間、県内中小企業の医療機器産業への参入・開発支援を続けてきたが、製販企業との連携や開発品の販路拡大には本郷エリアでのマッチング会の必要性を強く感じてきた。当イベントが皆さまの今後の事業活動にとって有意義なものになることを祈念する」と述べた。
お互いにウィンウィンで発展へ
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このあと、日本医療機器協会の中島理事長は「全国各地のものづくり企業と医療機器製販企業とのマッチング会をリアル開催するのは3年ぶりなので、大変うれしく思っている。この本郷マッチング会は始めてから通算で10年目になるが、マッチングが成立した企業は何社もある。医療機器はクラスⅠからクラスⅣまで、製販企業を通さないと承認申請が難しい場合もあり、実際にものづくり企業へ承認申請で協力している製販企業もある。また、ものづくり企業から部材を提供していただき、コストダウンにつながり、お互いにウィンウィンの関係になっている企業もある。医療産業は成長産業ですので、このマッチング会を有効に活用していただきたい」と呼びかけた。
医工連携には出口戦略が非常に重要
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次いで、日本医工ものづくりコモンズの柏野聡彦副理事長は「医工連携は出口を考えることが非常に重要で、出口をしっかりと押さえていく上で医療機器企業との連携は欠かせない。ものづくりで技術力がある皆さまと、医療機器産業を熟知している医療機器企業が連携することで、初めて医工連携を成し得ることができる。また、医療機器企業との話の中で、自社のものづくり技術を、医療機器企業の目線でどう使うかを質問してみてください。このことはマッチングが成立しなくても今後、医療機器産業に自社の技術を売り込む時に大きな参考になると思う」とアドバイスした。
開会した会場には▽真空とプラズマを利用した硬質薄膜に関する製品製造▽異なる業種(樹脂成型、金属加工、金型設計製作、極小部品加工、ばね設計製作)の専門知識・加工技術を有する技術企業集団▽内視鏡、ボーンスクリュー、手術台などの医療部品製造▽独自のセンシング技術で高い精度を誇る各種センサ▽放射線治療の安全性を確保するソフトウェア▽幅広い加工技術で小ロットの部品供給から医療機器のOEMまで対応▽医療画像器材とIoT・AI・ソフトウェア開発▽クリーンルームでの成形や組立、梱包処理まで対応や、検査チップ、培養容器などのOEM生産▽電気刺激治療器などの物理療法機器製造販売――など、その技術力を紹介した。
出展各社は来場者らに実際に製作した製品や加工した部材などをPRした。また、パネルや、タブレット端末を使い実際に加工している動画を見せるなど、タイアップを求めて各社自慢の技術力をアピールした。