業界団体

3年ぶり対面で「賀詞交歓会」【日医工】

講演会で成田、中野両氏が対談

「2023年賀詞交歓会」会場の様子

日本医療機器工業会(理事長=松本謙一氏、日医工)は、1月6日㈮午後3時30分から、東京・丸の内のパレスホテル東京で「特別講演会」に引き続き「2023年賀詞交歓会」を開催した。

特別講演会では経済学者でイェール大学助教の成田悠輔氏と、医療機器センター専務理事で医療機器産業研究所所長の中野壮陛氏が対談した。両氏は「日本の医療機器産業、未来思考で考えよう!」をテーマに、日本の医療の課題解消策や、今後の医療・ヘルスケアに期待されるテクノロジーについて討議を展開した。特別講演会は会場参加とオンライン配信のハイブリッド方式で行われた。

次いで、賀詞交歓会は人数制限と感染症対策を取りながら、3年ぶりに対面形式で行われ、ドリンクと軽食も提供された。

厳しい時代には3つの心で対応を

松本理事長

年頭にあたり、あいさつした松本理事長は「これからの厳しい時代は『成長なくして分配なし、分配なくして成長なし』で、明るい未来に向けての試練だと思う」と前置き、厳しい時代に対応するための〝3つの心〟を披露した。

1つ目の心を『世のため人のため』とし、「亡くなられた京セラの稲盛和夫氏の本にもありますが、利他の心、利己ではなく、他人を利する心、これが大事になる。利己主義では必然的にコンプライアンスに反するようなことが起こってしまう」と述べた。

2つ目の心を『競争あっての協業』とし、「今朝のニュースでは電気自動車の開発でホンダとソニーが協業することが大きく取り上げられていた。医療機器業界でも国内外を問わず、自社の力だけではできない場合は、他社と協業することで大きな成果をあげることができるのではないかと思う」と語った。

3つ目の心を『ユーモア』とし「コロナ禍でリモート会議が多くなり、フェイス・トゥ・フェイスでコミュニケーションを取ることが減っている。パソコンの画面越しだと相手が笑っているのか、笑ってないのか、よくわからない。それに対してこうやってみよう、ああやってみよう、と試してみることで心に余裕が生まれる。このことを表現すればユーモアの心ではないでしょうか」と説明した。

このあと、来賓を代表して、加藤勝信厚生労働大臣(祝電)や古川俊治衆議院議員、武見敬三衆議院議員(代読)、上川陽子衆議院議員(祝電)、城克文厚生労働省医政局医薬産業振興・医療情報審議官、八神敦雄厚生労働省医薬・生活衛生局長、田中一成経済産業省商務・サービス政策統括調整官、三村孝仁日本医療機器産業連合会会長、菊地眞医療機器センター理事長―らが祝辞を述べた。

このあと、松原一郎副理事長の〝乾杯〟の発声で開宴した。会場では参加者らがマスクをしながら和やかに新年の賀詞を交わし合った。ひとときの歓談のあと、林正晃副理事長の〝閉会あいさつ〟で散会となった。