業界団体

人材育成の重要性を強調【医機連】

三村会長、賀詞交歓会で年頭あいさつ

三村会長

日本医療機器産業連合会(会長=三村孝仁氏、医機連)は、1月5日㈭午後5時から、東京・大手町のKKRホテル東京で「2023年医機連賀詞交歓会」を開催した。今年の賀詞交歓会は人数制限をしながら賛助会員も参加し、参加者らが対面で新年のあいさつを交わし合った。

冒頭、あいさつした三村会長は、最近の世界情勢を憂慮し「国として経済安全保障の強化や防衛力を高めることも大事だが、国力を強化するには、その国の民力を高めることだと考える。国民1人ひとりが個としての力を高めることで、国全体の経済力は回復し、ひいては安全保障の強化につながると思う」と語った。

国としても人への投資を成長戦略の柱の1つに掲げ、産業界へも人への投資を企業経営の中核に据え、リスキリングへの取り組みを進めるよう、投げかけていることにふれては「かつて企業の多くは、人がコストとの前提で経営が行われてきたが、有価証券報告書に人材投資額の情報記載が求められるなど、人はコストではなく付加価値を生み出す資本であるとの考え方が広がりはじめている。医療機器産業も既存技術の延長ではなく、デジタル化や再生医療、創薬等との融合など、新たなテクノロジーへの取り組みが避けられないことから、人材への投資、リスキリングは待ったなしである」と述べた。

さらに「国力や企業力を高めるのもベースは人の力で、先行き不透明な今の世の中だからこそ、国も企業も人的投資をおこたらず、足腰を強固にすることで、危機からイノベーションを生み出す原動力につなげていくことが大切だと思う」との考えを示した。

このあと、来賓を代表して、内閣府健康・医療戦略推進事務局の西村秀隆次長や、厚生労働省医政局の城克文医薬産業振興・医療情報審議官、厚労省医薬・生活衛生局の八神敦雄局長、経済産業省商務・サービスグループの茂木正商務・サービス審議官、文部科学省研究振興局の森晃憲局長、医薬品医療機器総合機構の藤原康弘理事長、日本医療研究開発機構の三島良直理事長―の7人が、それぞれの立場で新年の賀詞を述べた。