内視鏡的治療の効率向上へ【オリンパス】
「ディスポ針状高周波ナイフ」発売
オリンパス(社長兼CEO=竹内康雄氏)は、早期がんにおける内視鏡治療の効率向上に貢献するディスポーザブル針状高周波ナイフ「MP Knife(エムピーナイフ)」を発売した。
エムピーナイフは胃や食道などの消化管の早期がん治療の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)など、身体への負担が小さい低侵襲な内視鏡的治療に用いられる。
従来、医師はESDを行う際、自分の経験や好みに応じて複数のナイフ系の処置具を使い分け、マーキングやプレカットを行っている。エムピーナイフはマーキングとプレカットの両方に対応したことで、処置具の入れ替えに要した時間を削減し、治療効率を向上させる。
最適なサイズと適度な硬さ実現
ESDにおいては組織の切開時に病変部以外の組織を傷つけて出血するリスクがある。エムピーナイフはマーキングとプレカットに最適なサイズ(突出長2㍉㍍、外径0・65㍉㍍)を実現しつつ、安定した操作ができるよう適度な硬さを持たせて、ユーザーの使用感の向上を目指した。これにより、正確なマーキングとプレカットを支援し、安定的な治療を実現させる。
内視鏡による治療手技では高度な感染管理が求められる。エムピーナイフは滅菌済みディスポーザブル製品なので、術前の準備や洗浄が不要で、使用後は破棄するので消毒、保管なども不要となり、感染予防に寄与する。