新生児蘇生モニタ普及へ【日本光電】
生体情報モニタ「NRM―1300」開発
日本光電(社長=荻野博一氏、東京都新宿区)は、新生児蘇生に特化した生体情報モニタ「ブレスキューNRM―1300」を開発し、国内外での普及に向けた取り組みを開始した。
NRM―1300は新生児蘇生法に求められるECG(心電図)、SpO2 (動脈血酸素飽和度)、Flow(呼吸流量)/Paw(気道内圧)をモニタリングする。
仮死状態の新生児の呼吸を補助する手動でのPPV(陽圧換気)が適切に行われるよう、点滅するLEDで視覚的に医療従事者をサポートする。小型・軽量で、汎用性がある乾電池(単3電池3本)駆動なので、各国の電源事情に影響を受けない。
NRM―1300の本体サイズは幅138㍉㍍×高さ167㍉㍍×奥行107㍉㍍。質量は約880㌘。
2020年現在、全世界で年間約240万人の新生児が生後28日以内で死亡している。新興国を中心に5歳未満の小児の死亡率が高く、そのうち約47%が新生児となる。
日本光電ではNRM―1300の普及を通じて、陽圧換気などの適切な新生児蘇生法をサポートすることで、新生児の死亡率や重篤な後遺症を低減することを目指す。
NRM―1300は日本医療研究開発機構(AMED)の「開発途上国・新興国等における医療技術等実用化研究事業」の支援を受けて、開発・製品化した。日本ではアトムメディカルから発売される。海外ではインドネシアでの発売に向けて許認可申請を行っている。