業界団体

「第97回日本医療機器学会大会」開催へ

6月2~4日 パシフィコ横浜で

日本医療機器学会(理事長=高階雅紀氏)は、6月2日㈭~4日㈯の3日間を会期に、パシフィコ横浜(横浜市西区みなとみらい1―1―1)で、3年ぶりのリアル開催となる「第97回日本医療機器学会大会」(大会長=住谷昌彦・東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部部長)と、併設の医療機器展示会「メディカルショージャパン&ビジネスエキスポ2022」を開催する。

第97回大会は『日本から未来へ』をテーマに展開する。日本で開発されたパルスオキシメーターがコロナ禍で多くの命を救ったように、日本発となる医療機器の開発を目指し、シンポジウムや、講演会、一般演題などが行われる。

大会プログラムをみると、1日目(6月2日)にはマネジメントセミナーとして、物流最適化や新型コロナウイルス感染症の影響と方向性、滅菌業務アウトソーシング――など3題が行われる。セミナーは同学会が認定する滅菌技師・士、MDIC、臨床ME専門認定士が受講すると規定ポイントが加算される。また、午後4時30分からはヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルで同学会の定時総会も予定されている。

2日目(6月3日)は、▽医療機器のイノベーション▽在宅医療と医療機器の保守管理▽医療機器安全管理責任者の課題▽洗浄滅菌部門の管理マネジメント▽医療機器を支える無線通信の可能性――などをテーマに、シンポジウム5題、特別講演2題、教育講演2題、ランチョンセミナー2題、一般演題38題が展開される。

3日目(6月4日)は、▽ものづくりノウハウ▽添付文書の意義▽医療機器トレーサビリティーと病院IT化▽医療機関、医療機器に関するサイバーセキュリティ▽手術映像記録システム▽コロナ禍の医療機器管理▽RF―IDの医療での活用――などをテーマに、シンポジウム7題、大会長講演1題、教育講演3題、ランチョンセミナー1題、一般演題36題が企画されている。

学会大会への事前登録(5月25日まで)は一般1万2000円、会員1万円、学生2000円。当日登録は一般1万4000円、会員1万2000円、学生2000円。問い合わせは同学会事務局(☎03―3813―1062)へ。

「第97回日本医療機器学会大会」の開催にあたって
大会テーマ『日本から未来へ』
大会長・住谷昌彦(東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部部長〈准教授〉)

住谷大会長

このたび、第97回日本医療機器学会大会の大会長を拝命いたしました東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部の住谷昌彦でございます。

第97回日本医療機器学会大会およびメディカルショージャパン&ビジネスエキスポ2022は、2022年6月2日㈭~6月4日㈯にパシフィコ横浜を会場として開催されます。

2年後に100周年を迎える大変伝統のある本学会年次学術大会の大会長にご推挙頂きました学会の理事、代議員、そして会員の皆様に改めて感謝申し上げます。

先輩諸氏が作り上げてこられたように、この第97回大会も有意義な学びの場とすべく、皆様方のご支援、ご協力のもと努力して参りますので、何卒宜しくお願い申し上げます。

本学会の理念は「産学連携による医療技術、機器の改良開発並びに医療安全の発展に寄与することにより、医学・医療の質の向上を目指し、人類の健康と福祉に貢献する」であることから、会員は臨床工学技士、滅菌技士、看護師、医師、工学系研究者、医療機器企業など多彩な分野・職種にわたります。

本学術大会が、新たな医療機器・医療技術を生み出す場となるように、プログラム委員長の東京大学医学部附属病院企画情報運営部の新秀直先生とともに意義深い学術大会にするべく準備してまいりました。

ご参加いただく皆様が、職種や所属先の垣根を乗り越えて、活発な討論と情報交換が行われ、明日からの医療の実践・研究等に役立て未来に繋げて頂くことを願っております。

恒例の併設展示「メディカルショージャパン&ビジネスエキスポ2022」につきましては、今回50社を超える企業様にご出展いただき、大会参加者の皆様に幅広い有意義な情報交換の場を提供できることとなりました。

久しぶりの現地開催となりましたが、学会としましても、できる限りの感染対策を行って参りますので、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

2019年末より世界で感染拡大が広がり、今なお収束の予測がたたない新型コロナ禍においても青柳卓雄博士が開発されたパルスオキシメーターが世界中で数えきれない程の命を救っています。

素晴らしい医療機器が生まれた日本から未来へ繋がるようにとの願いを込めて、本大会のテーマは「日本から未来へ」と設定し、大会ポスターには「アマビエ」のイラストを採用致しました。アマビエは江戸時代に肥後国の海に現れ、向こう6年の豊作と疫病の流行を予言し、「疫病が流行ったらわたしの写し絵を早々に人々に見せよ」と言って海中に姿を消した、鳥のようなクチバシを持つ半人半魚の妖怪です。

世界中を変えてしまったパンデミックの収束を願うとともに、私たちは常に歴史の大きなうねりの中に生きていることを再認識し、「日本から未来へ」、新しい医療機器の開発、普及への契機となるような学会となることを目標としたいという思いでございます。多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。