サクラ病理技術賞の受賞者決定【サクラファインテックジャパン】
サクラ病理技術賞2名、新人賞1名に
病理検査機器・器材のトータルサプライヤーであるサクラファインテックジャパン(社長兼CEO=石塚悟氏、東京都中央区)は、病理学的検査・技術に優れた貢献をした方々に毎年贈られる「サクラ病理技術賞」の第14回受賞者を決定した。今回は『サクラ病理技術賞』に雨宮健司氏(山梨県立中央病院ゲノム解析センター)、木下勇一氏(和歌山県立医科大学附属病院中央検査部病理診断部門)、『新人賞』に髙鳥光徳氏(琉球大学大学院医学研究科細胞病理学講座)がそれぞれ受賞した。
サクラ病理技術賞は2008年に同社が創設した褒賞制度。病理学的検査・技術に関する様々な活動を支援するため、病理技術者やその団体、研究者を対象として、学術研究のみならず地域活動や後進育成など幅広い活動の中から特に優れた成果を挙げた方々を表彰している。
受賞者の選考は医師や技師、学識経験者など病理診断分野の第一人者数名で構成される第三者機関(選考委員会)に委嘱され、公正な選考の結果、決定した。今回『奨励賞』と『松本賞』の該当者はなしとなった。
なお、第14回サクラ病理技術賞の授賞式と受賞記念特別講演会は新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、受賞者のメッセージおよびプレゼンテーションを収録し、動画をWebサイトで公開(22年秋)する予定となっている。
各受賞者の受賞理由は次の通り。
【サクラ病理技術賞】
▢ 雨宮 健司氏(山梨県立中央病院ゲノム解析センター)=次世代シークエンサー(NGS)による網羅的遺伝子解析においてFFPE(ホルマリン固定パラフィン包埋)検体の検体精度管理に着目、多くの知見を積み重ね、FFPE検体の品質管理法を確立したことが評価された。
▢ 木下 勇一氏(和歌山県立医科大学附属病院中央検査部病理診断部門)=眼科領域での細胞診の診断基準の確立、液状化細胞診検体を用いた染色法の開発、細胞診検体を用いた多重染色など診断分野への貢献が評価された。
【新人賞】
▢ 髙鳥 光徳氏(琉球大学大学院医学研究科細胞病理学講座)=リンパ腫(ATLL)の診断補助となる検査に携わってきた経験から着想を得て、新規診断法の開発に注力し、ウイルス感染の可視化やこれまでの診断法に代わる新規診断アルゴリズムを確立したことが評価された。