企業活動

JMDCと資本業務提携【オムロン】

重症化予防・介護予防ソリューションの創出へ

オムロン(社長=山田義仁氏、京都市下京区)は、医療統計データサービスを展開するJMDC(社長=松島陽介氏、東京都港区)と資本業務提携契約を締結し、JMDCの大株主であるノーリツ鋼機からJMDCの発行済み株式の33%を取得した。取得総額は約1,118億円。

両社は資本業務提携により、JMDCが保有するレセプト・健診などの医療データと、オムロンが持つデバイスや日常生活下の血圧・バイタル・活動データなどを組み合わせて解析し、個人のイベント発症リスク(発症可能性やタイミング)を予測し、医師の投薬治療や生活者・患者の生活習慣改善の支援を行うパーソナライズされた重症化予防や介護予防のソリューションなどの開発を目指していく。

具体的な業務提携の領域については、①ヘルスデータプラットフォームの強化②予防ソリューションの開発③JMDCグループの海外事業展開の加速④デバイス・サービスのクロスセル――の4事項に取り組んでいく。

ヘルスデータプラットフォームの強化ではオムロンの保有データをJMDCによるヘルスデータプラットフォーム化や、データ収集に向けたJMDCのプロダクト・サービスへの販売協力を行う。

予防ソリューションの開発では、1次~3次予防や介護予防領域における生活者・患者への行動変容サービスや医療事業者の治療・指導支援サービスの共同開発と社会実装を含む、デバイスとデータを駆使した画期的な予防ソリューションの共同開発を行う。

JMDCグループの海外事業展開の加速では、海外でのJMDCのプロダクト・サービスの販売協力や、JMDCによるオムロンの海外拠点の活用を促進する。

デバイス・サービスのクロスセルでは、パーソナル・ヘルス・レコードとデバイスを連携したソリューションの医療機関、保険者、自治体、企業などへの展開や、両社の製品・サービス・ソリューションに関する相互取り引きを行う。