技術・製品

医療機器の承認を取得【三浦工業】

過酸化水素ガス滅菌器
「XZ-100型」
(グロリアスグレー)

過酸化水素ガス滅菌器「XZ―100型」発売

産業用ボイラのトップメーカーである三浦工業(社長=宮内大介氏、愛媛県松山市)は、新滅菌技術『ETstera』を搭載した過酸化水素ガス滅菌器「XZ―100型」が医療機器の承認を取得したことを受け、医療機関向けに販売を開始した。

ETsteraは過酸化水素にオゾンを添加することで、過酸化水素より強力な酸化力を生み出す混合ガス処理技術。XZ―100型はETsteraの活用により、滅菌時の過酸化水素濃度を抑え、器材に残留する過酸化水素を低減する。その結果、作業者の過酸化水素ばく露のリスクを減らすほか、器材の劣化を抑制できる。

また、50度Cの低温滅菌なので、熱に弱い樹脂製器材を処理できる。短時間滅菌(最短35分)が可能なので、1日に複数回の滅菌処理ができる。

災害時対応としては自家発電や専用受電などで電源だけが復旧すれば滅菌が行える。さらに、過酸化水素とオゾンは自然環境に悪影響を及ぼさない水と酸素に分解されるので、環境調和にも対応。そのほか、強力な酸化力により、有害物質を分解・不活化する。

過酸化水素ガス滅菌器
「XZ-100型」
(ピュアホワイト)

XZ―100型の装置本体カラーはグロリアスグレーとピュアホワイトの2色から選択可能。価格は2940万円(税抜)。同社では年間100台の販売をめざす。

近年、医療現場では樹脂製器材の劣化低減と使用回転率の向上につながる「低温滅菌」や「低濃度薬剤滅菌」、「短時間滅菌」ができる滅菌器が求められているほか、災害に備え電源が復旧すれば稼動できる滅菌器のニーズも高まっている。