医工連携

リアルタイム伝送実証に成功【神戸大、香川大、高知赤十字病院、オリンパス、NTT】

4K映像による消化器内視鏡映像

高精細映像伝送システムを用いた4K 映像による消化器内視鏡映像のリアルタイム伝送の実証実験のイメージ

神戸大学と香川大学、高知赤十字病院、オリンパス、NTTドコモは、モバイルを活用した遠隔医療支援を目的に、高精細映像伝送システムを用いた4K映像による消化器内視鏡映像のリアルタイム伝送の実証実験に成功した。

実証実験はNTTドコモの「5Gを活用した映像伝送ソリューションの医療機関向けモニタープログラム」に参画した神戸大学と香川大学、高知赤十字病院で実施された。

オリンパス製の内視鏡システム「EVIS X1(イーヴィスエックスワン)」を、モニタープログラムで使用しているリアルタイム4K映像伝送システム「LiveU(ライヴユー)」に接続し、高知赤十字病院消化器内科内視鏡室で行われた内視鏡検査の4K映像を、4Gを6回線束ねた5Gと同等レベルの携帯電話回線を使い、神戸大学医学部附属病院国際がん医療・研究センター(ICCRC)、香川大学医学部附属病院、高知赤十字病院カンファレンスルームに向けて伝送を試み、遠隔地での模擬トレーニングを成功させた。

また、内視鏡映像に加え、内視鏡画像に合成した手技を行う医師の手元の映像も遅延することなく伝送できることも確認した。

今後、5者はオリンパスが提供する消化器内視鏡を中心とした高精細医用映像機器と、NTTドコモが提供する閉域クラウドサービス「ドコモオープンイノベーションクラウド」を活用し、セキュアな環境での医用映像の共有・蓄積による的確な医療提供の実現をめざす。

さらに、消化器内視鏡診断、治療における遠隔医療への応用に向けた検討を進め、次世代の医療向けソリューションの創出や、新規ビジネスモデルの可能性を探っていく。