手術データAI解析の実証実験を開始【はこだて大、東京女子医大、NTT】
5Gとクラウドサービスを活用
はこだて未来大学と東京女子医科大学、NTTドコモは、ドコモの第5世代移動通信方式(5G)を用いた通信サービスと、クラウドサービス「ドコモオープンイノベーションクラウド」を活用し、伝送された大容量の手術データをAI(人工知能)が解析する実証実験を12月から開始する。
実証実験では東京女子医大のスマート治療室「SCOT」で取得した高精細な手術映像を匿名化して、ドコモの5Gとクラウドサービス、情報通信研究機構の超高速研究開発ネットワークテストベッドJGNを介した通信により、はこだて未来大に伝送する手術情報伝送基盤を構築する。
はこだて未来大はAI技術を用いて取得データを解析、遠隔地の熟練医が手術プロセスを確認し、手術支援を実施して、その有用性を検証する。
手術情報のビッグデータ解析により、熟練医の手技や判断プロセスを可視化、患者の術後を予測する技術を開発し、その有効性を検証する。
医療現場では医療従事者の人手不足や、地域間での医師の偏在が社会課題になっており、手術の効率化や人の技術に頼らない手術の質の向上が望まれている。
3者は医療機関をネットワークで接続して医療データをビッグデータとして蓄積し、AIを効率よく活用できる環境を構築。遠隔地での高度医療支援や、手術情報をネットワークにより安全、高信頼、高精細に提供することで、自然災害や感染症発生時に、効果的に遠隔地での治療や情報提供ができる高度医療ネットワーク基盤の実現をめざす。