技術・製品

尿管結石手術の安全性を支援【メディコン】

アクセスシースの固定で尿管損傷を予防

「D―Bind尿管アクセスシースホルダー」

BD(ベクトン・ディッキンソン)グループ会社のメディコン(社長=阿知波達雄氏、大阪市中央区)は、尿管結石の手術に使用するアクセスシースを固定するツール「D―Bind(ディーバインド)尿管アクセスシースホルダー」を発売した。

尿路結石は尿路の通過障害や感染、寝たきり、食生活などさまざまな原因により尿路に結石ができる病気。日本でも生活習慣病の増加により罹患数が増えている。結石を取り除く治療は体外から衝撃波を当てて粉砕して自然に排出させる方法のほか、開腹手術や内視鏡で結石を取り除く手術が行われている。

内視鏡手術では軟性カメラや結石を粉砕するレーザー、結石を体外に取り出すバスケットを挿入するためのアクセスシースと呼ぶカテーテルを尿管に留置して行う。

新発売の尿管アクセスシースホルダーはアクセスシースのずれによる尿管の損傷を予防し、手技の安全性をサポートするツールとして、盛岡市立病院の工藤大輔医師のアイデアをもとに開発されたアクセスシースの固定器具。

アクセスシースの位置を適切に保持することで尿管の損傷を予防するとともに、手術用ドレープも固定し、シースの脱落や尿管鏡の過挿入の低減など、術中操作の安定性を向上させる。

本体はクレーンアームとワイドアームで構成され、クレーンアーム先端のシースクリップで尿管アクセスシースを支え、ワイドアームに取り付けられたD―Bindクリップで手術用ドレープを固定する。

曲げ伸ばししやすい素材のため、術中の操作に合わせ固定位置の変動が可能。尿管アクセスシースの種類を問わず使用できる。滅菌包装されたディスポーザブルタイプなので、消毒や管理の手間が不要だ。

価格は中箱(5本入り)2280円。大箱(中箱10箱入り計50本)2万2800円。