整形外科事業を強化へ【オリンパス】
フランスのFHオーソ社を買収
オリンパス(社長=竹内康雄氏、東京都新宿区)は、整形外科事業を展開するフランスのFH ORTHO社(エフエイチオーソ)を買収した。今回の買収により、整形外科の低侵襲手術領域の事業を強化していく。
両社は今夏に基本合意契約を締結。買収により、エフエイチオーソ社はオリンパスの欧州の販売現地法人であるオリンパス・ヨーロッパの100%子会社となった。
従来から、オリンパスは子会社のオリンパステルモバイオマテリアルが国内で整形外科事業を手がけており、人工骨やHTO(高位脛骨骨切り術)用金属プレートなどを製造販売してきた。
また、より正確で安全な生体組織(骨)の破砕と切除をサポートする関節鏡下で初めてとなる超音波技術を用いた手術装置などを開発してきた。
今回の買収により、オリンパスは靭(じん)帯再建術や足関節固定術、外傷手術などに使用する製品群を強化するほか、オリンパスの整形外科向けの製品をエフエイチオーソ社が持つグローバル販売ルートで販売する。
さらに、エフエイチオーソ社の主力製品の一部を日本国内で展開することで、オリンパスグループの販路拡大と事業の成長を促進する。
オリンパスの大久保俊彦執行役員(事業開発担当)は「エフエイチオーソ社の高い専門性と、その優れた事業プレゼンスを、整形外科分野の低侵襲手術領域で当社の製品・ソリューションとを組み合わせることにより、全世界の患者や医療従事者に届ける価値をさらに高めることができると確信している」とコメントしている。