企業活動

ベトナムに新工場を建設【カネカ】

カテーテルの生産能力3倍へ

ベトナムの新工場のイメージ図

カネカ(社長=田中稔氏、東京都港区)は、グループ会社のカネカメディカルベトナム(社長=森稔幸氏、ビンズン省)の医療用カテーテルの生産能力を増強するため、既存工場の隣接地に新工場を建設し、生産能力を約3倍に拡大させる。投資金額は約10億円。2022年1月の稼働をめざす。

カネカは心臓・末梢血管疾患や脳血管疾患の治療デバイスである血管内治療用カテーテルや、消化管がんの治療に用いる消化器用医療機器、不整脈検査用の電極カテーテルなどの医療用カテーテルを、日本とベトナムで生産している。

先進国を中心に高齢化が加速し、三大疾病(心疾患、脳疾患、がん)の患者数が増加している。それにともない、患者への負担が少ない医療用カテーテルを用いた治療法は、グローバルに市場規模が拡大することが予測されている。

これを踏まえ、カネカはグローバルに拡大する需要に向け、ベトナム工場の生産能力を大幅に引き上げることを決定した。

そのほか、カネカではインターベンション事業で、昨年、発売した新型の脳動脈瘤塞栓コイルに続き、バルーン部分に心臓血管の再狭窄を抑制する薬を塗布した「ドラッグコーティッドバルーンカテーテル」などの新製品を今後も積極的に上市していく。

さらに、米国やアジアなどの海外市場への展開を強化し、2025年にはメディカルソリューション製品の売上高1000億円をめざす