手術室をVRライブ配信【ジョリーグッド】
日大病院と共同検証を開始
ジョリーグッド(社長=上路健介氏、東京都中央区)は、手術室に高精細360度VRカメラを常設し、VRライブ配信とクラウドへのデータ蓄積を同時にできるシステム「オペクラウドVR」を開発した。今後、同社は日本医科大学付属病院と共同で、オペクラウドVRの運用におけるプライバシー処理や患者、家族への撮影許諾のフローを検証し、実用化をめざす。
オペクラウドVRは熟練医師の手技や、第一助手、看護師、技師など治療現場にいる専門スタッフの視野を、常設された高精度な360度VRカメラでライブ配信し、同時にデータ蓄積管理される統合システムソリューション。
従来の熟練医師の手術現場に立ち会う形での医療教育は、移動の手間や立ち入る人数の制限、近づいて見ることで治療を邪魔してしまう――などの課題があった。
オペクラウドVRが実現するヴァーチャル臨床体験は、見学人数や立ち位置を気にすることなく、たとえ立ち会うことができない症例でも、いつでも好きなときに体験学習することができる。
360度どこでも見ることができるVRにより、それぞれが異なる動きをする治療スタッフの動きを、全体の流れとともに把握、確認できる。
手術室に360度カメラを常設することで、手術室の外でVRライブ配信を実現する。同時に自動的にクラウドにデータを蓄積、管理できる。
ライブ配信をしない撮影データのクラウド保存のみも可能で、医師や看護師の教育や学会でのセミナーなど、さまざまな活用ができる。
日本医科大学付属病院高度救命救急センターの横堀將司医師は「ジョリーグッドとの共同検証により、医学生や研修医、医師、医療関係者が、いつでも、どこでも臨床修練を可能とする技術が実証されることを期待している」をコメントしている。