脳動脈瘤治療用ステント【テルモ】
米国で販売承認を取得
![](https://hokensangyojiho.com/wp/wp-content/uploads/2020/02/6fbdc7b3e4faf9445748cfd9d7519e48-300x191.jpg)
テルモ(社長=佐藤慎次郎氏、東京都渋谷区)の脳動脈瘤治療に使用する血流改変ステント「FRED」が米国で販売承認を取得した。
脳動脈瘤の治療は開頭手術と血管内治療の2種類があり、血管内治療は脚の付け根などの血管から挿入したカテーテルを通して行われ、柔らかい金属でできたコイルを瘤の中に詰めるコイル塞栓術が主流となっている。
血流改変ステントは血管内治療に用いられる細かい網目の金属の筒状デバイス。瘤の入り口を覆うように血管内に留置することで、瘤への血流を遮断する。コイルでは治療が難しい瘤の入り口が広いワイドネック型や、血管全体が膨らんだ紡錘(ぼうすい)状の脳動脈瘤の治療に使用される。
FREDはニッケルチタン製で、病変部までステントを運ぶ操作性と、血管壁への圧着性の両立をめざした独自の編み込み構造になっている。欧州では2013年に発売されており、世界で2万例の使用実績がある。
FREDを開発したテルモ米国子会社であるマイクロベンション社(カリフォルニア州)は、脳動脈瘤治療に関連する機器として、18年5月にコイルアシストステント「LVIS」、18年12月に袋状感染塞栓デバイス「WEB」の米国販売承認を続けて取得している。