業界団体

今年も科学機器業界の発展へ【東科協】

熱海で「新春大懇親会」開催

多くの科学機器関係者が熱海に参集した

東京科学機器協会(理事長=矢澤英人氏、東京都中央区、東科協)は、1月24日㈮・25日㈯の日程で、静岡県・熱海温泉の後楽園ホテルで、会員ら約220人が参加のもと「第72回新春大懇親会」を開催した。

開会にあたり、新年のあいさつに立った矢澤理事長は「皆さま、ようこそ熱海に。東科協、恒例の新春大懇親会は今年も200名を超える多くの方々にご参加いただきました。2日間の裸の付き合いを通して懇親を深めるとともに、英気を養っていただき、子年の今年1年、幸先の良いスタートを切っていただきたい」と熱海まで足を運んだ参加者に歓迎の言葉を贈った。

矢澤理事長

科学機器業界にとっての明るいニュースとして、千葉県にある地層が、77万4000年前から12万9000年前までの地質学上の時代を、国際学会が『チバニアン』と命名したことにふれ「今回の命名登録は1960年代から続く、日本の研究者たちが積み重ねてきた研究成果が世界に認められ、大変におめでたく存じます。これまで当協会でもチバニアンに注目しており、昨年のJASIS2019サイエンスセミナーで、茨城大学の岡田誠教授にチバニアンの講演をしていただいた。また、国立極地研究所の見学会では菅沼悠介准教授にチバニアンについて講演いただいた。さらに、機関誌『科学機器』で岡田教授のインタビュー記事が掲載予定となっている」と説明した。

今年の主な協会事業に言及しては「JASIS2020はオリンピックの影響で、例年より2か月ほど遅れて11月11日から13日を会期に、幕張メッセで開催する。今年も500社1500小間の規模で、特別企画や多数のセミナー、コンファレンスを展開する。JASISと並ぶ柱である科学・分析機器総覧2021も発行する。今年の総覧は紙媒体のカラー化を初めて実現。これまで以上にユーザーの皆さまの利便性や満足度が向上するものと確信しております。両事業ともに皆さまの会社の販路拡大、広報ツールとしてご活用いただきたい」と述べ、JASISへの出展と、総覧への掲載を呼びかけた。

最後に「当協会は理事会を中心に経済、技術、国際、広報、交流・厚生--の各委員会の活動を活発に行っております。会員の皆さまにおかれましては、協会事業を大いに活用され、業績向上をはじめ、情報収集、スキルアップ、人脈作り--などにお役立ていただきたい」とし、各事業への理解と協力を求めた。

このあと、経営学者の坂本光司氏による『日本でいちばん大切にしたい会社』をテーマにした講演を聴講した。休憩をはさみ、会員企業の寄贈品が当たる福引抽選会が行われ、参加者らは新年の運試しを一喜一憂しながら楽しんだ。

夕刻からは大広間での懇親会が催され、子年生まれの参加者に干支の記念品を贈呈したあと、開宴。参加者らは浴衣姿でリラックスした雰囲気の中、新年の賀詞を交わしながら、親睦を深め合った。ひとときの歓談の後、矢澤理事長の『万歳三唱』でお開きとなった。