盛大に「賀詞交歓会」催す【医器販協】
全国から医療機器販売業者が参集
![](https://hokensangyojiho.com/wp/wp-content/uploads/2020/02/DSC04467-300x200.jpg)
日本医療機器販売業協会(会長=浅若博敬氏、東京都文京区、医器販協)は、1月16日㈭午後6時から、東京・丸の内の東京會舘で「新春賀詞交歓会」を開催した。賀詞交歓会には全国から参集した会員をはじめ、来賓の行政機関の担当官や関係団体の役員など、約800人が会場を埋め、盛大に新年のあいさつを交わし合った。また、当日は賀詞交歓会に先立ち、「退任理事表彰式」と「講演会」が行われた。
退任の森、西方、森川の3氏を表彰
「退任理事表彰式」では、理事を2期4年以上務め、医器販協の運営に寄与した森清一・前会長(エムシー社長)と西方晃・元理事(いわしや西方医科器械会長)、森川智・元理事(サンメディックス社長)--の3氏を表彰し、その長年の功績をたたえた。
「講演会」では講師に招へいした大阪大学産学共創本部の宮田俊男特任教授が『エンジニア、臨床医、官僚の経験から考える医療機器業界の経営戦略』をテーマに、講演を行った。
![](https://hokensangyojiho.com/wp/wp-content/uploads/2020/02/DSC04492-e1580871989845-150x150.jpg)
引き続き、「新春賀詞交歓会」で、年頭のあいさつに立った浅若会長は、今年の医療機器販売業業界のキーワードとして、①業界の役割②効率化と情報化への対応③質の向上④広報活動--の4項目を挙げ、これに対応して、さらなる業界の飛躍を呼びかけた。
業界の役割については「業界は平時から災害発生など緊急時でも医療機器の安定供給と適正使用支援業務を通じて、医療のインフラ機能を果たしていくことが必要で、これは業界に期待される普遍的なテーマである。今後は病院の機能分類や介護福祉施設との連携、革新的技術の導入の加速が予測されるが、これら医療提供体制の変化に合わせ、地域医療のプラットフォーム的な役割を担い、貢献できる業界をめざしていきたい」と述べた。
業界として効率化と情報化に対応へ
効率化と情報化への対応に関しては「急激な少子高齢化と労働人口の減少により社会環境が大きく変化し、人的リソースの確保に限界がある以上、効率化を一層進めなければなりません。効率化にはITやIoTなど高度通信が不可欠で、導入して医療機器の効率的な流通に業界として、いかにアプローチしていくかが一番大事だと思っています。先端技術の導入により、医療機器の効率的な管理、トレサビリティの確保も可能となるよう、総合的運用の実現をめざしていくことも、産業界全体として重要なことだと考えています」と語った。
質の向上にふれては「業界の質の向上は継続的に取り組まなければならないテーマだと考えています。昨年11月に成立した改正薬事法には市販後の安全対策の強化とともに法令遵守体制の強化が盛り込まれており、業界も安心で安全な安定供給をこれまで以上に意識する必要があります。そのため、継続的研修、企業倫理研修など各種研修制度の充実、MDICおよびCDR認定制度の推進協力などを通してコンプライアンスの重視と、質の向上を図る体質の構築を引き続きめざしてまいります」とした。
広報活動では「今後も業界の活動意義や、真の姿をエビデンスに基づいて関係者に発信していく取り組みを継続していくほか、魅力ある業界として若者にアピールすることで人材の確保にも努め、業界に活力を与えるような試みを行っていく必要があると考えています」と述べた。
「すべては患者さんのために」
最後に「医器販協はこのようなテーマを政策提言できる団体をめざして、業界をはじめ関係団体の方々との議論を活発に行うことが必要になると思いますが、議論にあたっては医器販協の設立理念であります『すべては患者さんのために』を忘れることなく取り組んでまいりたい」と結んだ。
このあと、来賓を代表して、厚生労働省の林俊宏医政局経済課課長、河野典厚医薬・生活衛生局医療機器審査管理課課長が祝辞を述べ、日本医療機器産業連合会の松本謙一会長が『乾杯』を行い、開宴した。
会場では参加者らがグラスを傾け、新年のあいさつを交わしながら、今年の医療機器販売業業界のさらなる発展を誓い合った。ひとときの歓談のあと、山下尚登副会長の『中締め』をもってお開きとなった。