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【寄稿】根津小学校で「医療機器展示会」開催

小学生が医療機器を『見て』『触って』『体験』

JMIAユースアップの会 幹事・長谷川 亮(ハセガワメディカル)

医療機器体験学習の様子

日本医療機器協会(日医機協)加盟企業の若手経営者や幹部社員らで組織するJMIAユースアップの会(代表幹事=山﨑隆次氏)では毎年、小中学生向けに体験学習型の医療機器展示会を開催しております。平成26年の第1回を地元の湯島小学校で開催して、6回目である今年は9月5日㈭に、湯島・本郷の場所を離れ、隣町の根津小学校で開催しました。

学校展示会は湯島・本郷地域のみならず文京区で学び育つ子供たちに、普段あまり接する機会のない医療機器を見て、触って体験してもらい、医療機器関連の企業が集積しているメディカルヒルズ本郷という地域の特色を知ってもらうことを目的に開催しております。そして、子供たちに医療や健康の大切さに改めて気づいてもらい、医療に携わる仕事に興味を持つきっかけとなればと考えております。

医療機器体験学習の様子

今回の見学会を始めるにあたって、朝礼の時間を設けていただき篠遠校長先生の話のあと、当会の山﨑代表幹事が医療機器の説明を全児童にさせていただきました。朝礼後、1年生から6年生までが2学年ごとに各2時間を使い見学しました。6~8人ずつのグループに分かれ見学が始まると、各ブースは元気な小学生の熱気に包まれ、所々で歓声や驚きの声が聞こえていました。

世界最小の縫合針を見て驚く子、縫合針を探すことに夢中になる子、ガイコツや心臓から目が逸らせなくなる子、手袋を膨らませたり、AEDを実際に作動させて遊ぶ子、ドラマで見た保育器を見れたことや、吸引器で水を吸引すること、そして自分の血圧や心拍数を見て感動する子、目の動きや、水分が見えなくなるライトに驚く子、遠心機を初めて見て感心する子、体を固定させて喜ぶ子、我が物顔で車いすを操る子--など、初めての医療機器を体験する子供たちの好奇心には、展示した各企業の担当者たちも圧倒されるものがありました。

医療機器体験学習の様子

それに呼応するように展示した各企業の皆さんも、普段の医療関係者とする営業説明ではなく、子供たちに負けないぐらいの元気と笑顔でとても分かりやすい説明をしていました。また、今回はPTAの方をはじめ多くの保護者の方々も見学に訪れ、各企業の説明を聞かれていました。

そして展示会終了後には慰労会が行われ、篠遠校長先生とPTAの方も同席いただきました。校長先生からは「開催するまではどんな感じになるか分からなかったが、やってみるととても素晴らしいことだったし、これをきっかけに将来、一緒になって医療機器の開発や販売をしてみようと思う子がいるのではないか」との感想が述べられ、今回の同校での展示会開催を喜んでいらっしゃいました。また、各企業の社員の人はなぜ医療機器の分野で仕事をしようと思ったのか、という質問があり、出席した社員の方々が先生の前で発表するという場面もありました。

医療機器体験学習の様子

学校展示会は子供たちだけでなく、保護者の方や地域の方も見学されることから地域貢献という意味でもとても有用なことであることから、当会としては来年度以降も引き続き学校での展示会を開催していくこととしております。

本行事は各社の事業とは離れたものではありますが、皆さまのご協力なくしては実現できない行事です。今後とも当会会員企業と日本医療機器協会会員企業の皆さまには本行事にご協力いただけますと幸いです。

今回は初めての根津小学校での開催ではありましたが、打ち合わせの段階から、篠遠校長先生には大変手厚いご協力をいただき、また当日も企業の車の通行にご理解いただき、この場を借りまして厚く御礼申し上げます。そして、今回の根津小学校での学校展示会へご参加いただきました企業各社に厚く御礼申し上げます。

医療機器体験学習の各社の出展製品
▽河野製作所=世界最小の直径30㍃㍍縫合糸
▽松田医科工業=開胸器
▽牧口ゴム=手術用手袋、入院患者識別バンド
▽アトムメディカル=保育器
▽第一医科=フレンツェル眼鏡、yVOG Glass
▽トミーメディコ=小型微量遠心機、マイクロチューブミキサー
▽富士医療測器=吸引器
▽ケイセイ医科工業=探器針
▽ワシエスメディカル=AED
▽シンクロア=位相差偏光グラス
▽フジタ医科器械/ユーワークス=スマートデバイス型ワイヤレス生体情報モニター
▽オカダ医材=陰圧式固定具マジックベッド
▽バイオ・インターナショナル=スポーツ用車いす2台、普通型車いす1台