認知症診断の適正化へ【GEヘルスケア】
日本テクトシステムズとパートナーシップ
GEヘルスケア・ジャパン(社長兼CEO=多田荘一郎氏、東京都日野市)と日本テクトシステムズ(社長=増岡厳氏、東京都港区)は、認知症の早期スクリーニング、診断、治療のプラットフォーム構築に向け、パートナーシップを開始することで合意した。
パートナーシップの第一弾として、認知症の病型鑑別アルゴリズムの探索により、早期スクリーニングや診断支援システムを開発して、認知症治療の適正化につながる新しいサービスの立ち上げに取り組んでいく。
現在、認知症の診断では神経心理検査(認知機能などの評価)やMRI画像検査(脳の萎縮などの評価)、PET画像検査(アミロイドβ蓄積や糖代謝の可視化)などが行われているが、神経心理検査結果とこれら検査画像を客観的、定量的、かつ多面的に組み合わせることで、診断精度の向上につながる。
このことを踏まえ、画像診断支援技術を強みとするGEヘルスケアと、神経心理検査実施支援システムを中心に認知症領域での多くの知見を有し、さまざまなITサービスを展開する日本テクトが連携して、検査画像と神経心理検査結果を組み合わせた病型鑑別システムの開発を進める。
早期段階で的確な病型鑑別を行うことで、適切な対応や治療の選択が可能となり、認知症高齢者のQOL向上や家族の負担軽減、高齢者の活躍推進、医療介護費の適正化に貢献していく。
今回の協業ではGEヘルスケアが持つMRIなど診断機器、PET薬剤、GE独自のデジタルブランド「Edison」上のAIなどの技術と、日本テクトが保有、開発する「音声による認知機能チェックツール」、「神経心理検査実施支援システム」、「頭部MRI画像解析システム」などのITサービスを組み合わせ、認知症の病型鑑別を可能にする医療機器プログラムの開発、承認をめざす。