操作性向上し正確に留置【テルモ】
腸骨動脈用ステント「ミサゴ」投入
テルモ(社長=佐藤慎次郎氏、東京都渋谷区)は、末梢動脈疾患(PAD)を治療する腸骨動脈用ステント「Misago(ミサゴ)」を発売した。
ミサゴは脚の動脈が狭くなる病変部に対して、血管内からカテーテルを操作してステントを広げ、血流を改善するために使用される。手元操作でステントを血管内に留置し、ステントを覆うさやを引き戻すと、血管内でステントが自己拡張して血流を改善する。
ステントは形状記憶合金でできており、広げた血管の内腔を保ちながら、脚の動作による血管のねじれや曲がりに追従する。カテーテル先端部に滑りをよくする親水性コーティングを施したことで、操作性の向上と正確な留置を実現する。
これまでミサゴは浅大腿動脈(太ももの動脈)のみが適正範囲だったが、今回、新たに腸骨動脈(骨盤周辺の動脈)でも使用可能となった。
今後は脚の付け根からカテーテルを挿入する現行仕様に加え、手首からカテーテルを挿入する治療法に適した仕様の製品ラインアップも拡充していく。
価格は17万9000円(税別)。テルモでは腸骨動脈用ステントとして展開し、国内市場シェア25%をめざす。