新理事長に中島副理事長が昇格【日医機協】
「令和元年度通常総会」で決定
日本医療機器協会(日医機協)は5月28日㈫午後3時30分から、東京・上野公園の上野精養軒で「令和元年度通常総会」を開催した。総会では任期満了にともなう役員の改選を行い、4期8年理事長を務めた今村清理事長が理事に退き、中島孝夫副理事長が新理事長に昇格する役員人事を決定した。なお、副理事長の人選は後日開催の理事会で選出される。また、当日は総会終了後に会員企業の従業員を対象にした「永年勤続優良従業員表彰式」(下記参照)を挙行し、その永年の努力をたたえた。
総会は司会の総務委員会の渡部充委員が「会員総数296名中、委任状を含め出席225名」と総会の成立を告げ、開会した。
これを受け、あいさつした今村理事長は日医機協が取り組む医工連携事業にふれ「キャッチフレーズ『メディカルヒルズ本郷』のもと、ものづくり事業も軌道に乗ってまいりました。日本の中小企業ならではの知識と機動性を活かして、ものづくりの力をフルに発揮しながら、新たな医療機器の開発・改良に『産々連携』で取り組んでいきたい」と一層の推進を表明した。
薬事工業生産動態統計に言及しては「医療機器の生産、出荷などの生産動態統計の数字は、産業界の『指針』となる部分もあり、非常に大事なものですが昨年、政府の統計調査の信ぴょう性が疑われるような出来事が明るみになったことを考えると、今一度、同統計などのデータを精査していくことが、ものづくりの面からも重要なことと思うので、各方面に進言していきたい」と述べた。
結びに「当協会は1911年5月の創立から、2年後の21年には110周年を迎え、記念行事の計画もある。今後は業界の若手の皆さんに協会事業に積極的に参加いただき、活躍されることを期待したい」と日医機協の一層の発展を祈念した。
このあと、五十嵐医科工業の五十嵐康夫社長を議長に議案の審議に入った。議事の▽平成30年度事業・収支決算報告▽令和元年度事業計画・収支予算・賦課金算定および支払方法--に関して、髙橋健次事務局長が報告、説明を行い、原案通り承認、可決した。
このうち、令和元年度事業計画では重点8事業(下記参照)を柱に、組織内12委員会、3部会、JMIAユースアップの会で、各種事業を促進していく。
伝統を継承し発展へ
中島理事長が決意を新たに
一方、役員の改選では推薦委員が理事候補24名、監事候補3名を発表。新理事らは総会での承認を得た後、別室で「第1回理事会」を開き、互選により中島副理事長の理事長への昇格を決定した。
永年勤続優良従業員表彰式終了後の懇親会で、就任のあいさつに立った中島理事長は「このたび、理事会の総意を得て、理事長に就任しました。当協会は明治44年の発足以来、本年で108年目を迎えます。この間、歴代の理事長のご苦労は計り知れないものと思います。その中で前・今村理事長は数々の業績を残され、創立100周年を機に、東京医療機器協会から日本医療機器協会に改称し、文字通り医工連携事業を全国展開された。また、QMS講習会には受講者が900人を超えるという業界一団体としては初めての実績を示しました。このように伝統ある当協会を引き継ぐには、重圧であり大変に身の引き締まる思いです」と伝統ある日医機協の理事長に就任したことに決意を新たにした。
また「100年以上続く、当協会の流れを止めることはできません。新元号令和となった今日、理事長に選任されたことはひとつの定めと思い、皆さま方とともに力を合わせ当協会の発展に全力で取り組んでいきたい」と抱負を述べた。
日本医療機器協会 令和元・2年度「役員」
●理事長
中島 孝夫(秋山製作所)
●理 事
東 竜一郎(サクラ精機)
井上 正昭(メディカルタウン)
今村 清(eastsidemed)
植竹 茂(ケイセイ医科工業)
大野 修嗣(大祐医科工業)
大平 善之(泉工医科工業)
岡田 典久(オカダ医材)
柿沼 明生(カキヌマメディカル)
近藤 正邦(イトー医科器械)
関口 陽介(ワシエスメディカル)
園部 経夫(タカゾノ)
瀧本 次友(JFCセールスプラン)
武井 和之(武井医科光器製作所)
田中 一嘉(田中医科器械製作所)
田中 耕一(フロンティア)
中島 実佳(アイエスケー)
根本 裕司(ミズホ)
林 正晃(第一医科)
平尾 泰朗(永島医科器械)
廣瀬 英一(プラトンジャパン)
前多 宏信(フジタ医科器械)
松原 一郎(アトムメディカル)
渡部 充(風雲堂)
●監 事
新井 健介(新井製作所)
古関 伸一(本郷いわしや)
根本 理史(根本商会)
日医機協「令和元年度 重点8事業」
① 医療機器産業を取り巻く経営環境の変化に対応し、多種多様な情報収集に努め、情報の提供と会員ニーズに応じた講習会・講演会を開催する。
② 国際モダンホスピタルショウ2019への団体としての参加を通じて、出展会員企業とも協力しながら、市場開拓・販売促進事業を実施する。
③ 全国の各都道府県および公益産業振興センターと連携して、ものづくり企業との展示交流会の共催・協力を行い、医工連携による医療機器開発を推進する。
④ 関係官庁との連絡会や、医療機器センターへの協力を通じ、業界の方向性や課題、医薬品医療機器等法をはじめ法制度の検討に関わり、厚労省、経産省などの行政機関に積極的に要望・提案を行う。
⑤ 製造、販売およびサービス業など、業態の枠を越えた企業間の交流に努めるほか、全国の中小企業団体や企業とも協力関係を築いていく。
⑥ 協会の活動拠点である医科器械会館の快適性と永続性の確保を図り、会員のための使いやすい会館として管理運営を行う。
⑦ 災害救援活動などを研究し、医療機器団体として大災害に備えた対応を検討する。
⑧ 令和3年度に創立110周年を迎えることから、記念行事などの準備に向けての検討を行う。
「永年勤続優良従業員表彰式」挙行
日本医療機器協会は通常総会終了後、会員企業の従業員を対象にした「令和元年度永年勤続優良従業員表彰式」を挙行した。今回は計61名を表彰した。
表彰式では受賞者を代表して50年勤続の鈴木松男氏(東鋼)に、今村理事長から表彰状と記念品が贈呈された。
このあと、20年勤続の関口高明氏(永島医科器械)が「これからも仕事に励みながら、医療機器産業の発展に尽くしていきたい」と謝辞を述べた。
永年勤続優良従業員表彰の受賞者は次の通り。
【50年勤続】
▽鈴木松男(東鋼)
【30年勤続】
▽川井弘久(秋山製作所)
▽梅津広美(アスト)
▽藤原国之(五十嵐医科工業)
▽菅文子(河野製作所)
▽駒井幸子・熊谷恵子・村上賢(永島医科器械)
▽松永尚之(ユフ精器)
【20年勤続】
▽桑島亮一・中村一朗(秋山製作所)
▽土屋茂之(アスト)
▽岩崎憲征(五十嵐医科工業)
▽田口剛・加藤俊之・久保田哲也・関口高明(永島医科器械)
▽川野浩美・座間味朝之(根本杏林堂)
▽池田満子(松吉医科器械)
▽林祐二・遠山真一(ユフ精器)
【10年勤続】
▽一瀬房子・植田真理子(秋山製作所)
▽ 木村真由美・西村玲奈・安川拓(アスト)
▽谷津杏菜(アローメディカル)
▽加藤大二郎・遠藤美帆・足達泰子・冨田祐子・笹原朋子・高橋利恵子(河野製作所)
▽本橋宏恭・加藤賢太(サクラエンジニアリング)
▽桑折博行・川勝健一(サクラ精機)
▽小牧加奈子(テクノウッド)
▽内園裕文・山口大佑・石川祐介・沢田敬・弓場孝治・宗形葉子・中川耕平・吉澤賢(根本杏林堂)
▽藤野高史・寺田和彦(フジタ医科器械)
▽菊池剛・前原征夫・船田和代・小林利子・宮下鉄也・遠藤一紀・籾木絵美(松吉医科器械)
▽古賀象二郎・冨田洋輔・小川達也・鈴木慎哉・本田敦弘(ユフ精器)